大麻飾りと祓い清め・産霊

大麻飾りとは、祓い清めの装飾です。

祓い清めとはなにか?

祓いとは簡単にいえば、ウソをついたり、よくないことを考えたり、イライラしたりといった、想念・邪念であったりを、大麻の繊維に移して元の清らかな状態に戻すこと、と考えると分かりやすいかと思います。

決して悪霊退散!のような大げさなものではなく、素(もと)の状態に戻す。

すなわち、元気(もとのき)=げんきな状態にする、ものです。


ではなぜ大麻なのか?

古くから、大麻には、水でも塩でも祓いきれない罪穢れを祓い清める強力な力があるとされてきました。伊勢神宮のお札が神宮大麻と言われているのもそのためです。(詳しくは大麻と日本人のページをご覧下さい)

穢れ(けがれ)は氣枯れでもあります。


日本語には、氣がつく言葉が沢山ありますね。元氣、勇氣、氣付き、気持ち、氣疲れ、氣がきくなど…

日本人がどれだけ「氣」というものを大切にしてしてきたかがうかがえると思います。


よくない氣を祓い、清らかな氣にすること、これが大麻飾りの神髄です。


古文献によると、正しい祓いの作法は「精麻の房を両の手で引き撫でる」と書かれているそうです。            そこから転じて引き撫でにくる人が多い人気の神社は「引く手数多(あまた)」と言われました。これは現在でも残っている言葉のひとつですね。

他にも現代に残っている祓い清めの行為があります。別れ際に手を振る行為。あれは手を振ることで、分かれる相手を祓っているのです。無事に帰れますようにと。


「祓い清め」は日本人の精神そのものなのです。


日本に古来より伝わる、大麻を房状に吊るしたものを曵き撫でる、「祓い清め」の作法。

この古くからの伝統である、引き撫での作法を継承した飾りが大麻飾りです。                      そして大麻の房には飾りとなる「結び」を施してあります。


では「結び」とはなにか?

私たちの生活のそこかしこで見られ、使う、結び。

たとえば、正月のしめ縄飾りや、冠婚葬祭の慶弔袋の水引、おみくじを木や枝に結ぶ行動。                こうした風習は「結界」の思想から生まれたものです。

また、「結び」という言葉には神の力が宿るといわれています。                            男性と女性が縁あって結ばれて「結婚」し、生まれた子を「むすこ」「むすめ」と呼ぶのもこれに由来します。

相撲の世界では、長い歴史と伝統にその雅な「結び」を観ることができます。お茶の世界の仕服結びにも。

食の中の「結び」では何といっても「おむすび」。これほど日本人に愛されている食べものはないでしょう。

ふろしきは古代から今もエコライフの代表です。

まるでDNAのように、私たちの心に生き続けているものが結びという文化です。

わずか一本の紐が作り上げる形の中に、日本文化の伝統美が息づいています。                      そして美しいだけでは無く、多くの意味が込められています。


元々、結びの語源は産霊(むすひ)と言われています。「ムス」は自然に発生する、「ヒ」は霊または霊的・神秘的な働きのこと。産霊とは、天地・万物を生み、成長、発展、完成させる霊的な働きのことを言います。

大麻飾りの結びに使う精麻は、1枚の精麻を2枚に分けたものを結び合わせています。

これを絆結びといいます。祓いながら一結び一結び結んで行くことで出来上がる紐という存在には、産霊の働きに対する感謝・祈りがこもっています。

そして出来上がった一本の紐を飾り結びし、大麻の房につけています。



祓い・清め、産霊の力を持つ、美しく神聖な飾り。

これが大麻飾りです。