大麻と日本人



《大麻について》

日本人は古来から大麻の有用性をいち早く感知していました。

生活文化に深く根付いていたのです。

最も古いものでは1万2000年前の縄文時代に、繊維や種を採るために栽培されたものが発見されています。

社会の授業で習った縄文土器を覚えている方も多いかと思いますが、この編み目文様は麻の縄で施していたようです。

そして江戸時代ごろからは、繊維から縄や布、紙、弓弦、建材、種からは食料、薬、燃料油などがつくられるようになります。

現代の身近なところでは、七味唐辛子の中の麻の実や、相撲の横綱の化粧回しがありますが、少し前までは、下駄の鼻緒や畳の縦糸、蚊帳、茅葺き屋根などにも使用されていました。


また、神道において大麻(おおあさ)は罪穢れを祓うものとされています。

繊維の束を棒の先にくくりつけ、参拝する者の頭上や特定の場所などの穢れを祓う大麻(おおぬさ)や御幣(ごへい)であったり、聖域を囲む結界のための麻紐であったり、注連縄や神殿に吊るしてある鈴の縄として、現代でも使用されています。

伊勢神宮のお札のことを「神宮大麻」と言いますが、その昔は大麻草そのものでした。大麻(おおあさ)は天照大神(あまてらすおおみかみ)の御印とされています。

天皇陛下が即位される大嘗祭でお召しになる、大嘗祭麁服「あらたえ」という儀式のための衣も大麻からつくられています。生まれたての赤ちゃんの産着に麻の葉柄が多い事や、子供の名前に麻というを使うのも、邪気を祓う魔除けの力を信じてのことです。


このように大麻草は精神的にも物質的にも、日本人のシンボルともいえる植物であり、                  桜が日本の国花であるならば、大麻草は日本の国草であるといって良いのです。


植物体としての麻をみてもその素晴らしさは抜きん出ています。                            病気や害虫に強く、農薬や化学肥料をほぼ必要とせずに栽培出来るので、土壌や水の汚染の心配もありません。       生命力が強く、水さえあればどんな土地でもぐんぐんと育ち、土を肥やします。                     日本にはかつて麻産業で栄えた土地が多くあり、今でも80以上もの土地に、麻がついた地名が残っています。      

それが第二次世界大戦後、アメリカGHQによって規制されました。                          そして石油産業活性化のため姿を消したのです。


近年の報道などで、大麻草=麻薬という認識をもたれる方がいらっしゃるかもしれませんが、その成分THC(テトラヒドラカンナビノール)が含まれるのは花穂の部分であり、繊維や種子には含まれず、その産業利用については諸外国でも規制されておりません。


衣・食・住。産業。文化、風習。神事、祭事。

あらゆる側面において活用され、日本人の生活にはなくてはならない植物です。



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


大麻飾り職人 プロフィール


一社)日本燦々認定 大麻飾り職人  清水希実男

1971.1.22 岐阜県大垣市産まれ

19〜25歳まで東京で美容師をして暮らす。25歳でのの海外旅行で自分の中の無知に光が差す。翌年N.Yへ渡米。    その後、インド、ネパールからヨーロッパへ。世界各国を旅しながら暮らす。

各国で人々と生活をともにし、肌で感じた、それぞれの国の伝統・文化。                        外へ出て初めて自分が自分の国の事を知らないということに氣がつく。日本の伝統文化とはなんなのか。     

そして、考える中で出会ったのが大麻でした。                                    現代では大麻と聞くと、麻薬でしょ?危ないでしょ?と思う方がほとんどかと思います。                 戦後GHQによって制定された「大麻取締法」というものがあるからかと思います。しかし調べていくと、ほんとうに大麻=悪なのか?という気持ちが芽生えました。しかしこの気持ちも、流れて行く日々の生活の中でいつしか心の奥底にしまい込まれていました。

それから月日がたち、45歳の時、パートナーが天麻那舞という舞を始めました。その舞で身につける大麻飾りという飾り。その力と美しさに、一瞬にして引き込まれました。直感的に、ああこれだ!と感じたのです。                かつて探し求めていた日本の伝統文化とは何か?という問いの答えがここにあると思いました。

幸い諸外国では解禁ブームで、日本人にも興味をもつ人が増えているように感じます。しかし「大麻と日本人」の文章の中でも書いていますが、日本での伝統的な使い方は、喫煙ではなく、茎の精麻を用いて神事などに使用する精神的植物としての利用です。

衣・食・住。産業。文化、風習。神事、祭事。                                    大麻の事を紐解けば、色々なものがみえてくるように思います。

そして実際に触れると大麻の力を感じると思うのです。これは私自身体感して驚いたことでした。             遺伝子が覚えているのでしょう。

自分が今ここに在るというのも先祖あってのもの。先人が氣づき、築きあげてきたもの。                 大麻の伝統を守り、継承していくことが、己を知る事に繋がっていくのだと実感しております。